水玉模様
とりあえず部屋着に着替えてから居間へ行き、お母さんには仮病を使って、シャワーを浴びるためにお風呂へ。

浴室は少し肌寒く、お湯を溜めれば良かったと後悔した。


身体を滑り落ちていくシャワーの流れを感じながら、あたしは目を閉じてその音を聞いていた…。

「……。」

昨日の、あの感触が…まだ残っていて、忘れられない。

むしろ、どんどん思い出されてくる…。


“ずっと、好きだった。”

あの時確かにあたしは、篠田くんの腕の中にーーー…。

篠田くんへの想いを、どうする事も出来なかった。

瞬と、全て繋がって…あたしの心は、確固たるものを手に入れたハズだったのに…。


この気持ち、洗い流してしまいたい。

「――…っ。」


そこまで思って、ハッとした…。


ーーーどっちを?


何を考えてるんだろう、あたし。

もう…わからない。


部屋に戻ると、さっき送信したメールの返事が返ってきていた。

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