水玉模様
「うん、お母さん居たけど出かけたみたい。」

「そっか…。」

そんな事よりも、あたしはあやねの方が気になった…。


「あやね…は?まだお昼過ぎなのに…。」

しかも制服で。

「わッ…⁈な、なに⁈」

部屋に入った途端、あやねはあたしの両腕をガシッと掴んできたんだ…。


「瀬口のバカバカバカッ!!」

「…。」

「心配だから来たに決まってるでしょッ!」

あやね…。

「ごめん…。」

「…何か、あったんでしょ?瞬くんも充也くんも、誰も話聞いてないって言うから。」

「…。」

「それに、ごめんじゃなくて、ありがとうって言ってくれた方が嬉しいかな。あやねわざわざ早退してきた訳だし(笑)?」

って言ったあやねの顔は、さっきの泣きそうな表情ではなく、優しかった…。


「…ありがと。」

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