水玉模様
充也は当然の様に、地元でも偏差値が高くて有名な大学に合格していた。

合格祝いは充也の家でーーー礼衣子さんと藍さんも一緒に、夜通し騒いだ。

大学に通う様になったら、もっと女磨きして、素敵な恋愛をするんだ。

時間は過ぎていくーーーいつまででも取り残されてちゃいけない。



「お姉ちゃん…工藤センパイの、ことなんだけど…。」

短い春休みの間、あれ以来話題にする事を避けていたのだろう和紗の口から、瞬の名前が出てきたーーー。

「あたし、工藤センパイのこと…好き。」

「知ってる。別に最近の話でもないでしょ?」

「え…。」

挑むようにあたしの部屋に入ってきた和紗だったけど、眉間に寄っていたシワはすぐになくなっていった。

意を決して告白しに来たのに拍子抜け、といった感じだ。

そう……和紗はきっとあの頃から、ずっと瞬を想い続けている。


< 344 / 358 >

この作品をシェア

pagetop