水玉模様
《もちろん!》

すぐに返ってきたメールを見て、少し複雑な想いになった…。

あたしのこと待つって―――…本気?

あたしには…できるかな……。

できる、かなーーー…。


ガラッ

「…おはようございます。」

…あ。

クラス中の視線が、そこに集まる。

「ん?…おー、篠田か。遅刻届だしたか?」

「あ、はい。」

急いで来た訳でもなさそうな篠田くんは、涼しげな、落ち着いた…そんなんじゃないな、何だか、静かな…哀しい雰囲気を纏(まと)っている様に見えた。

歩きながら篠田くんは、教室を、あたしを染めていく。


心が揺らめくーーー…。

あたしは、小さく音をたてて席についた篠田くんを、見つめていた…。

「…。」

…考えすぎかな。



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