誰も知らない、君に釘付け。〜彼の隠れた裏の顔〜
「怖かったよね〜。
ごめんね、愛果ちゃん?」
「は!?俺が悪いのかよっ」
「当たり前でしょ。愛果ちゃんに謝んな」
「あ、あのっ、詠海さん?」
な、なんかさっきと雰囲気が……
「愛果ちゃん、これは弟の膳。
変態ではないから、安心して?」
にこ、と明るく笑う詠海さん。
こんな大人っぽい先輩が、裏のある夏木くんのお姉さんだなんて……
って、あれ?
ということは、私が見たあの写真の女の子は?
思わず目を向けると、それに気づいた詠海さんは、吹き出して笑った。
「可愛いでしょ♪
それ、こいつ」
こいつ……って。
「バカ姉貴……まだそんなの持ってたのかよ!?」
写真を引き剥がそうとする夏木くんを、必死に止める詠海さん。
写真に写る、ふりふりのワンピースを着た可愛らしい女の子。
ま、まさか……この子が。