そんな僕でも愛してほしい。〜拾われた彼らとの運命〜
それを聞いた慧は一瞬哀しそうな顔をした。その顔はこの黒く染まる闇夜のせいで、あまりよく見ることが出来なくなった。
私と慧はしばらくの間、満天の星空を見つめていた。その間の私たち二人は、一言も発することはなかった。
『いくら明日仕事がないって言っても、もうさすがに4時だし寝よっか。』
慧はフニャっと笑って体の向きを変え、ベランダに寄りかかった。
「そだね。」
私も同じく慧に同意して、寄りかかった。私はその時、あることに気づいた。
窓を開けたまま外に出てきてしまったことに。
「ねぇ、慧」
そうすると慧はこっちを見て、
『ん?どうしたの?』
慧の様子から、頭の上にハテナを浮かべている様子が想像できた。