二度目の初恋
食事を終え、食器も洗い時間を見るともう22時を過ぎていた。

時任さんは忙しい中時間を作ってくれたし、私も明日はいつも通り

仕事がある。

まだ一緒にいたいけど帰らないと・・・

洗った食器を棚に戻し終えるとソファでパソコンをやっている時任さんの

横に立つ。

すると私に気付いた時任さんが私を見上げる。

「もう、時間も遅いから・・・私帰ります。今日はありがとうございました」

軽く頭を下げると腕を掴まれる。

「もう・・・帰るの?」

「・・・だって・・・時任さんも忙しそうだし私も明日は仕事があるし・・・」

まっすぐな目で見つめられドキドキしてしまう。

「帰したくないって言ったら?」

掴まれた腕に力が入っているのがわかってさらにドキドキする。

「・・・それは・・・」

じゃあ~帰らないって言えれば楽なんだろうけど今まで男性と

こんなやりとりしたことないからどう答えていいのかわからない。

すると時任さん私の手を掴んだまま腰を浮かし私が座れるスペース分だけ移動すると

強引に座らせる。

「さっきも言ったけどこれからイベントの準備や他に掛け持ちしてる仕事があって
しばらく予定がびっしりでこうやって円と会うことが難しくなりそうなんだ。
ごめん」

掴んだ腕が離れるとすぐに絡めるように手を繋がれる。

「そんな、私の事は大丈夫だから・・・お仕事がんばって」

本当は全然大丈夫じゃないけど

安心させるために笑顔を作る。

だけど時任さんはソファの背にもたれ天井を見上げ小さい溜息を漏らす

「は~~。そうあっさりと大丈夫って言われるとちょっと寂しいな」

「え?」

私が愕くと視線だけを私に向ける

「俺は正直あんまり大丈夫じゃないけどね・・・」

ええええ?なにこの展開は・・・
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