ダブル王子さまにはご注意を!
病院の中にあるコンビニの店内にて。さすがにバリアフリーで通路が広くゆったりと造られてる。でも、品揃えは多少違えど一般向けと変わらないものもあって。
今現在私はお菓子の棚の前で、車椅子に乗る郁美にお勧めのお菓子をアピールしてた。
「ほら、これなんかどう? こっちのチーズ味なんておすすめだよ」
「は、はぁ……」
戸惑う郁美に私はニカッと笑う。
「予算は300円以内だよ。だから好きに買ってたらあっという間に予算オーバーになっちゃうから」
「え、300円ですか? それだと一つも買えないではありませんか」
「…………」
郁美の発言に、目玉がポーンと飛び出すかと思った。
一個300円以上のお菓子が当たり前って……どんだけセレブな生活をしてるんですか。
「ま、まぁ……ほら、ここは10円単位で買えるでしょ。この中から300円ぶん好きに組み合わせて選んで」
「……知りませんでした。お菓子はいつもじいやが買ってくるものばかりでしたから。まぁ、こんなにカラフルなお菓子が30円で買えるなんて……」
初めて駄菓子を見たのか、郁美はワクワクしてるみたいだった。
「ほら、これなんて動物の形でできてるクッキーだよ」
「まぁ、かわいらしいですね。あ、これ……」
「オマケ付きのお菓子ね。それ、子ども向けのアクセサリーが入ってるんだよ」
「まぁ! こんなお菓子で宝石が手に入るなんて素晴らしいですわね」
「いや、あくまでもおもちゃだから……」
なんだかんだ言って、途中から悩みながらも楽しんで選んだようだった。