ダブル王子さまにはご注意を!
交代で見張りや護衛を付ける……って言ってて、まさかあと笑い飛ばしたかったけど。マジな話だった。
マリエラさんだけでない看護師さん、医者や検査技師や事務や……いろんなスタッフが私のために潜入していた、と聞いて。事前に危ないことはたくさんあったと今さらながら知った。
気弱そうな担当医師の春日先生(ヅラ)まで、そうだったなんて……。
今の今まで夏樹が退院させなかった理由がようやく判った。こうして私を護るため……だったなんて。
(だったらそう教えてくれてもいいじゃん! ……って思うけど。マリエラさんにパニックにならずに済みますか? と言われて答えられなかったからな……)
家族や友人にまで護衛がついてた、なんて初めて知った。それを聞いてどれだけ自分が危うい立場か、と自覚するしかない。
(にしても……私が持ってるものって……これくらいだよね?一樹にもらった玩具のペンダント……)
もう一度、それを取り出して眺めてみる。どう見てもどこでも買えそうな、チープなできの偽物だ。命を狙われる価値があるとは思えないけど……郁美も欲しがった。彼女は何かを知ってるんだろうか?
(それにしても……こんなものを奪うなら、気絶させるだけで済む話。なぜ命まで狙う必要があるのかしらん……)
疲れからか、だんだんとまぶたが重くなっていって。しまいにはコテンとベッドに倒れそのまま眠りに落ちた。