ダブル王子さまにはご注意を!
「どうして私のペンダントを盗んだの?」
「……」
問いかけても郁美は俯いたまま、頑なに口を開こうとしない。そんな彼女に、一樹はとんでもないことを言った。
「言えよ、郁美。真由理が憎かったんだろ?」
「え!?」
私が驚いて見れば、郁美は身体をビクッと震わせた。
「おまえ、常に言ってただろ。真由理なんて大したことないって。デブだしガサツだし女子力皆無でどうしようもない人間だって」
「え、郁美はそんなこと言ってたの!?」
私が目を丸くすれば、郁美は「違います!」と叫んだ。
「違います……わ、わたしは……そんなこと決して言いません……」
「ちょ、一樹! 今のはあんたの本心なだけでしょが!」
「イテテテ! 耳引っ張るな!!仕方ないだろ。本音を引き出すためだ」
本音ダダ漏れな一樹の言葉に怒りを露に罰を与えてやれば、涙目のアホはなんか言い訳を始めたけどすべてスルー。
けど、こんなバカらしいやり取りを郁美は睨み付けてきた。
「……真由理さんが羨ましい! 一樹くんも……宝石も……未来も。ぜんぶ持ってるから……だから、せめて欲しかったの!約束の証の宝石だけでも……」