ダブル王子さまにはご注意を!
遂に言っちゃった! とカアッと顔が熱くなる。絶対、顔が真っ赤だ。
急に気恥ずかしくなってうつむけば、一樹が踵を返してマリエラさんと幾つかやり取りをしてた。
「……郁美の身柄を確保した。オレたちも行くぞ」
「え……」
一樹が何も無かったかのように、ジャケットだけ羽織ると銃をベルトにしまい背を向ける。
(えっ……スルー? 私の告白……聞いててわざと無視した!?)
せっかく勇気をかき集めても、所詮こんなもの。一気に気落ちしながら、一樹の後に続いて郁美のもとへ急いだ。
郁美がいたのは小高い丘の上。下は川が流れる崖もあった。
「離して! 離してよ……」
郁美は普段の彼女から信じられないくらいの暴れっぷりだった。
「郁美!」
私が呼べば、身体を揺らした彼女が一瞬だけ制止する。そして、涙目でこちらを睨み付けてきた。
「なんで邪魔をするのよ! 真由理はいっぱいいろんなものを持ってるじゃない! なのにこのダイヤモンドも欲しいって言うの!?」
「ダイヤモンド……? なんの話!? あの玩具にダイヤモンドなんて……」
郁美が言ってる意味がわからなくて眉を寄せれば、隣の一樹がポツリとこぼした。
「……あのペンダントの中身だ。時価数十億円のレッドダイヤが入っている」
「え……」