ダブル王子さまにはご注意を!




「時に、真由理は小さな頃はどの辺りで遊んでいました?」

「え?」


前の席(といっても向かい合わせ!)の夏樹からおもむろに訊かれ、窓の外を見てた私は慌てて彼を見た。


「ちっちゃい……って、どのくらいのこと?」

「おまえ、バカだろ? オレたちの話をちゃんと聞いてりゃわざわざ訊くまでもないだろうに」


隣に座る一樹にバカにしたように言われて、ムカッと来たから彼に噛みついた。


「な、なによ! 急に言われて全部察しろって、私はそこまであんた達のことを知ってるわけじゃない!」

「真由理の言うことも最もですよ、一樹。彼女と僕たちはまだ知り合って間もない。互いを理解する時間が必要とは思いませんか?」


夏樹の絶妙なフォローに、思わずうんうんと頷く。すると、一樹は嫌そうに顔をしかめた。


「は? この女と相互理解? なんの冗談だ、夏樹。鳥肌が立つこと言うな」

「鳥肌……って、なによ! 私だってあんたと理解しあいたくなんかないわ!」


カッチーン! ときて、まさに売り言葉に買い言葉。一樹に向かってあっかんべえをしてやると、彼はムッとしたようだから、ちょっとだけ胸がすっとしたけど……。


(あれ?)


この状況に、なぜか引っ掛かるものを感じた。


(……なんだろう……今の……胸がチクンとした)


二人にわからないように、そっと胸を押さえた。

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