ダブル王子さまにはご注意を!
幼稚園時代に遊んでた場所なんて、たかが知れてる。ご近所の幼稚園に運よく入園できた私は、徒歩でお母さんに送り迎えしてもらってた。
だから、カワイイキャラが描かれた園児バスはちょっと憧れだったな。
「え~と……私が遊んでたのはとりあえず……あの辺りかな」
朧気な記憶を手繰り寄せながら、タブレット端末の画面に表示された地図を指さす。車はそこを目指して走り、ほどなくして実家に近い公園に到着した。
やや小高い丘の上にある近所の神社に併設された公園。森に近い林が近くにあり、そこでよく虫を採ったりしたっけななんて思い出す。
子ども向けの遊具もひととおりあるけど、さすがに10月の平日となると人もまばら。近所のおじいちゃんや小さな子を連れたお母さんなんかがぼちぼちいるくらいだった。
「ここではどんな遊びを?」
「……って言われてもね。信じられないかもしれないけど、幼稚園児の時の私はスッゴい人見知りで内気だったの。だから、公園に来たってほとんど一人遊びしてた。小学校でカオ……あ、香織のことね……彼女と会うまでは友達なんてできなかったな」