ダブル王子さまにはご注意を!
私がいくらぎゃんぎゃん吠えようと、働く人びとが主人たるイケメンセレブ様に従うのは当然。車はつつがなく駐車場に到着し、店員一堂揃ってお出迎えされる、なんて映画みたいなことを初めて経験しましたよ。
「いらっしゃいませ、幸村様。本日はどのようなものをお求めでいらっしゃいますか?」
「彼女達に合ったアクセサリーをオーダーしたい。最近入荷したルースをすべて並べてもらえるかな?」
「かしこまりました。それではこちらのお部屋でお待ちくださいませ」
入ってから知ったけど、どうやらここは宝石店みたい。しかも店長自ら(ネームプレートにあった)直々にお出迎えして接客とは。
通された部屋はVTR……じゃなく、VIPルームというやつですか。フカフカの毛皮が敷かれた部屋の真紅のソファに座らされるド庶民の気持ち……まるで拷問のようですよ。
「最近入荷したもので商談に至ってないものをすべてお持ちしました」
……はい、複数の警備員付きで重厚なケースに入った貴重品、キター!
カギ付きの頑丈そうなケースをお持ちした店長は、数人のいかつい警備員を従えて登場。何が始まるかと戦々恐々すれば、ケースから慎重に取り出されたのは数々の宝石だった。