ダブル王子さまにはご注意を!
「だけど、お金あるからいいじゃん。あんたたちは……私には何にもないもんな……」
自分で言ってて虚しくなってた。振り返れば自分には何一つ魅力がないって、ず~んと落ち込む。
「……はぁ……ホントに私、ダメダメじゃん。このままじゃぼっち街道まっしぐら。お一人様の未来が見えてくる……」
あ~ダメだ……気落ちするばっかりで気分が浮上する要素が何一つ見つからない。特に落ち込むことばかりだったからな。
「ホント……ダメダメ……」
ベンチに膝を立てて抱えると、そこに顔を埋める。ヤバい……泣きそうだ。
さわさわ、と爽やかな風が吹いてきても、気分は晴れることはなくて。ズシンと落ちていくことしかできなかった。
「……今の自分の全てが駄目だと、自分で貶めることないだろ」
「え?」
寝ていたはずの相手からいきなり言葉が出て顔を上げれば、一樹の顔はあちらを向いたまま。寝てる……わけないよね?喋ってるし。
でも……
「まずは今の自分を認めてやれよ。誰からも否定されるなら、自分だけでも認めて。いいと思え。ありのままの他人の全てを認めるやつなんざよほど居ない。だったら、自分が否定したら一体誰が自分を認める?」