いきなり花嫁とか、ふざけんなです。
☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆


「さて、最後の部屋です。」


あれから、時間をかけて色んな部屋をまわったんですよ。

つ、疲れました……。


大体、145cmの私と175cmくらいでしょうか?

そんくらいの身長のハルクさんとでは、足の長さが全然違います。

彼の一歩が私の三歩くらいなんですってばーー!


しかもこの人、歩くのが無駄に速くて、


「待って下さい!」


とか呼びかけるのに、


「ふふふ。」


すんばらしい笑顔で、置いていこうとするんですよ!!

人質を遭難させるつもりですか!?

私の方向音痴、舐めんなです!

なんなんですかーー!!



……それも、この部屋で最後です。

ふぅ……長かった!!


ハルクさんは、その重厚な扉の鍵を外し、


「どうぞ。」


私を中に招きます。


……なんか、扉からして重要そうな部屋ですよね。

何か、大事な物とか置いていそうです。

私なんかが入っても大丈夫なんでしょうか。


なーんて、思う私ではありません。


「あ、なんか大事な部屋っぽい。よーし、シルドレッドに役立つ物を盗みましょう、おー!」


というのが、私です。

えへ。



と、いうことで。

部屋に入ります。

と……。



「わぁ!」



最初に目に飛び込んできたもの。

それは、棚、棚、棚。


その沢山の棚には、ぎっしりと本が並べられています。

紙の匂いが、鼻をくすぐりますね。


おぉ、おっきな図書館ですねぇ!!


「ご覧の通り、ここは書庫です。」


後ろでハルクさんが、説明してくれました。


書庫。

へぇ~、色んなジャンルの本が、いっぱいありそうです!!

私、読書は苦手ではないですよ。

というか、好きです!


「読んでもいいですか?」


思わず聞くと、


「どうぞ。……但し、この部屋からは絶対に持ち出さないで下さい。」


おぉ、まさかおっけいしてくれるとは思いませんでした。


わーい!!

どれを読みましょうか~♪


ということで。

一番近くの棚に駆け寄り、見上げます。



ズラーーーーーーッ。



色とりどりの表紙の本が、いっぱい!!

おおぉ!

なんか、本がいっぱいってカッコイイですね!


で、肝心のタイトルはどうでしょう?

1番左端の本は……


『ラナン1世 1巻』


あ、ここは歴史の棚なんですね。

『ラナン1世』シリーズが50巻まであります。


へー、他はどうでしょう。


「ん……?」


『ラナン1世の食事 1巻』


こういうのもあるのですね、ふーん。


次は……


「あれ?」


『ラナン1世のダイエット 1巻』


「ん?」


『ラナン1世のナンパ術 1巻』


「んん!?」


『ラナン1世のだいぼうけん☆ 1巻』


「んんんーーーー!?!?」


えっと!?

なんかおかしなシリーズ、ありません!?

固まっていると、


「こちらの列はラナン1世の棚ですね。」


って、うわぁ!!

後ろからいきなり、ハルクさんに話しかけられて、びっくりしてしまいました。


……列。


えっ、この列の棚、ラナン1世のばっかりなんですか!!?

なんかどうでもよさそうな本とか、絶対ありますよね!?


「驚きましたか?」


こくこく、と頷いておきます。

変な意味で驚きましたよ!!

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