イジワルな彼に今日も狙われているんです。
「おお、結構高いなー」
「そ、そうですね……」
ゆっくりと上昇していくゴンドラの中。窓の外の景色に目を向けて楽しげにしている尾形さんの向かい側で、私は身体を縮こませながらひざに両手を乗せていた。
高所恐怖症とか、そういうわけじゃない。
……でも違う意味で、観覧車ナメてた。
思った以上にゴンドラの中が狭くて、尾形さんとの距離が近いのだ。もう少し近付いたら、尾形さんに私のうるさい心臓の音が聞こえちゃいそう。
そわそわと落ち着きなく窓と自分の手元を交互に見ている私の様子に、気付いているのかいないのか。透明なプラスチックの外に広がる景色に目を向けたまま、尾形さんがまた口を開いた。
「……木下はさ、」
「はい?」
「伊瀬さんに、ちゃんと告白して振られたんだっけ?」
何気ない調子で言われたその質問を、一瞬本気で飲み込めなくて。
頭の中で回路がつながった瞬間、私はガタッと勢いよく狭い座席の上を後ずさった。
「えっ!? な、なんでそれ……私っ、尾形さんに失恋の相手が伊瀬さんだって話しましたっけ??!」
動揺しまくる私に対し、ようやく尾形さんが顔をこちらに向け平然と答える。
「いや、直接聞いたわけじゃねぇけど。こないだ一緒にいるの見たとき、なんとなく気付いた」
「そ……そうなんですか……」
打ちひしがれながら、両手を自分の頬にあててつぶやく。
自分ではうまく切り抜けたつもりだったのに、あの短時間であっさり気付いてしまうとは……さすが尾形さん、おそるべし。……え、それとも私がわかりやすいの?
「そ、そうですね……」
ゆっくりと上昇していくゴンドラの中。窓の外の景色に目を向けて楽しげにしている尾形さんの向かい側で、私は身体を縮こませながらひざに両手を乗せていた。
高所恐怖症とか、そういうわけじゃない。
……でも違う意味で、観覧車ナメてた。
思った以上にゴンドラの中が狭くて、尾形さんとの距離が近いのだ。もう少し近付いたら、尾形さんに私のうるさい心臓の音が聞こえちゃいそう。
そわそわと落ち着きなく窓と自分の手元を交互に見ている私の様子に、気付いているのかいないのか。透明なプラスチックの外に広がる景色に目を向けたまま、尾形さんがまた口を開いた。
「……木下はさ、」
「はい?」
「伊瀬さんに、ちゃんと告白して振られたんだっけ?」
何気ない調子で言われたその質問を、一瞬本気で飲み込めなくて。
頭の中で回路がつながった瞬間、私はガタッと勢いよく狭い座席の上を後ずさった。
「えっ!? な、なんでそれ……私っ、尾形さんに失恋の相手が伊瀬さんだって話しましたっけ??!」
動揺しまくる私に対し、ようやく尾形さんが顔をこちらに向け平然と答える。
「いや、直接聞いたわけじゃねぇけど。こないだ一緒にいるの見たとき、なんとなく気付いた」
「そ……そうなんですか……」
打ちひしがれながら、両手を自分の頬にあててつぶやく。
自分ではうまく切り抜けたつもりだったのに、あの短時間であっさり気付いてしまうとは……さすが尾形さん、おそるべし。……え、それとも私がわかりやすいの?