純愛小説家
「あぁ…。だよね。じゃなきゃ、スペアキーとか渡さないか」
「…えっ?」


一瞬。


「…あっ…」


あまりにさらりと言う琴音に。
聞き流しそうになった。


「琴音?」


スペアキー。


「……………」


それはグアムに行く直前。
渡したばかりのもので。


「琴音!?」


俺と三嶋以外、知るわけがないこと。


「…わかった。話すってば…」


─ドクン…


大きく。
心臓が音をたてた。

気まずそうな表情。
ほんとは俺に、隠しておくつもりだったんだろう。

嫌な予感がした。

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