純愛小説家
「実は昨日…。多分、会っちゃったんだよね…」
「…会った?」
「ん…。宥の、大切なひと…?」
「…えっ…?」


─どこで…!?


喉まで出かかって。
俺はそれを飲み込んだ。

琴音が、三嶋の顔を知ってるはずがない。

ただ…。
そんな嘘をつくようなタイプでもない。


「私、インターホン鳴らしてたじゃない?その時、駐車場に車がとまって…」
「車…?」
「で、降りてきたの。女の人」


─ドクン…


ゆっくりとだけど。
その不安を巡らせるように、俺の心臓が音をたてる。

< 182 / 298 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop