純愛小説家
「宥、カギ開けてくれたし。その時はまさか、宥にカノジョがいるとも、宥のカノジョだったとも思わなくて…」


─ドクン、ドクン…


あり得ないくらい。
心臓がバクバクと鳴っていた。


「すぐ話さなくて、ごめん…」
「…いや…」


琴音は悪くない。
琴音のせいでもない。

でも…。


「すげー、タイミングだな…」
「えっ?」
「いや……」


しばらく会えない、メールした後。
その直後に、琴音の姿、なんて。


─出来すぎだろ…


「…大丈夫、宥…?」
「……………」


もう。
笑うしかなくて…。


「宥…」

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