純愛小説家
ひと目。


─逢えれば…


最初は、それ位の気持ちだった。

藍田から聞いて、無性に逢いたくはなったけど。
逢って、一度くらいゴハン食べに行って。

こんなに。
こんなふうに。


「──────」


涙が出る程、ツラくなるなんて思ってもみなかった。

この俺が。
恋愛で、涙が出るなんて…。


「…ありえねー、だろ…」


分かってて始めたこと。
突然じゃない。

三嶋に再会したあの日から。

終わりしかない。
分かって、いたのに…──。

自分が原作の映画を観て。
励まされてたはずが、逆に三嶋への想いを再確認させられてる。

断ち切れるはずがないと。

この決心を、鈍らせるかのように──。

数時間後には。

三嶋が来る……。

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