農民生まれの魔女

イヴの頭がプチパニックに陥っていた時

「どうしたの?」

そこに丁度良く現れた子に今の状況を説明
した

「あのね、ドアが開かなくて」

そう言ってイヴはドアを押して見せる

そうしたら
その子がいきなり笑い出したのだ

「え、え、どうしたの?」

イヴは今の自分の行動のどこに笑い要素
が有るのか分からなかった
しかも最初、無表情で怖そうな子に
聞いちゃったなと後悔していたが

私は人を見る目が無いらしい


「これはね横にスライドさせる式なんだよ」

そう言ってやって見せてくれた

「すごい、初めて見た」
イヴはこの学校の凄さに改めて気付いた

「まさか、僕にこんなことさせるなんて
君すごいね」

「え?」

「何でも無い、じゃバイバイ」

「ありがとう」

その子が去った後イヴは名前を聞き忘れ
た事に気が付いた

「まぁ、またいつか会えるでしょう」

ケイト・ラクロスは口角を上げた

まさか僕にあんな易々と声をかけるなんて
馬鹿なのかそれとも…何か裏があるとか


まぁ考え過ぎか、あの子単純そうだしね
でも面白かったなぁ、僕の周りにあんな天然な子居ないし

調べてみよ…

そのまま、ラクロスは姿を消した


イヴが教室を開けた瞬間みんながこちらを
向いた
いや、睨んだ
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