夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

「!っ……。」

とっさにナイフを掛け布団に隠すと、
首を傾げてキョトンとするヴァロンが…立っていた。


「っ……な、なっ…。
何しに来たんですかッ…///!」

思わず、声が上擦った。
久々に間近で見るヴァロン。
更に背が伸びて、私を惹きつける。


「……何って、見舞い?
あ、でも悪い…手ぶらだわ。」

ヴァロンは悪びれた様子も、
私に気まずさもない様に…手をヒラヒラさせる。

人の気も知らないで…。
全く、本当に無神経な男だな。

やっぱり生意気で、口も態度も悪い。


好きなんかじゃない。
こんな奴…好きなんかじゃない。


「っ……用がないなら。
さっさと帰ってもらえますかッ…?」

布団をギュッと握って、声を絞り出す。
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