好きだと思うんですがっ!?

「あっ、お金……」

「いいよそれくらい。奢らせて」


ねっ? って、あたしと視線の高さを合わせるみたいに首を傾げながら微笑みかける様子は、ちょっとときめきそうになる。

もちろん、星野くんとの事が無ければ、だけど。


「あれ、それってまた新商品?」


古柳くんがジュースのパックにストローを刺した。

四角いパックのジュース。アロエの写真が大々的に載ってる乳酸飲料のジュース。

古柳くんはジュースの新商品にとても詳しい。今回もSNSか何かで情報を仕入れたのだろうか。


「そう、これ結構美味しいよ。なんか部活終わりはこういう乳酸飲料系が飲みたくなるんだよ」


飲む? って差し出されたけど、それは遠慮した。


「って、ごめん。浮田さんも今日は部活してたからポタージュの気分じゃなかったよね」

「ううん、あたしはこれが良かったよ。ありがと」


あたしは温もりを確かめるみたいに、缶を頬に当てた。

部活なんて顔だした程度で大した汗もかかずに終わってる人間だ。

古柳くんのように部活に励んだ人間じゃないから、あたしにはこれがちょうどいい。
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