好きだと思うんですがっ!?
古柳くんと帰る帰り道。それはこないだ星野くんと歩いた道と同じはずなのにどこか違うように感じる。
「ねぇ、聞いてる?」
ハッとしてあたしは顔を上げた。
しまった、まただ。そう思って謝ろうと口を開いたら、古柳くんは困ったように笑った。
「あははっ、なんてね。実はまだ何も言ってないんだけどね」
「あっ……」
「心ここにあらずって顔で歩いてたから、冗談だったんだけど、本当にここに心がなかったか……」
カマ、掛けられた。
でもどっちにしてもあたしの態度が失礼な事には変わりない。
あたしはつい気を抜くと星野くんの言葉が頭の中を支配してしまう。
“まだ、付き合ってない”
まだってなんだよ。付き合う前提じゃん。
「星野のヤツ、木田さんと付き合ってるらしいじゃん」
突然そう呟いたのは古柳くん。
あたしの脳内にとってとてもタイムリーな話題だったせいで、思いっきり驚いてしまった。
「……って、浮田さんもこの話は知ってるか」
当然だよね、なんて言いたげな古柳くんの物言いに、あたしは思わず顔を晒した。