好きだと思うんですがっ!?

「……ねぇ、ひとつ聞いていい?」

「なに?」

「古柳くんって、いつからあたしの事好きだったの?」


よく話すようになったのはほんとここ数日の話だし。

そんなあたしの事好きになったのなんて浅いハズ……そう思って聞いたのに、返答は意外なものだった。


「入学した時から気になってた。好きになったのはそのあとすぐくらいかなぁ?」

「えっ、嘘! そんな前から⁉︎」

「だから浮田さんはニブイんだってば」


あたし、自分の事ニブイなんて思ってなかったし、昨日も古柳くんに言われたけど、彼の方がポーカーフェイスが上手いんだとばかり思って信じてなかった。


だけどあたしって、ニブイの……?


「授業に飽きやすいのか、よくキョロキョロしてるでしょ? それでよく目が合うようになって、前よりもっと浮田さんの事が気になりだして、話しても楽しいし、気づいたら好きになってた」


……えっ、ちょっ、ちょっと待って。


あたしと“よく”目が合ってた……?


そんな、馬鹿な。
だってあたしは、古柳くんとよく目が合うな、なんて思った事なかったんだけど。


むしろそれなら、星野くんとの方が……。


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