好きだと思うんですがっ!?

「今日は部活出るの?」

「ううん、今日は眠たいからもう帰る」


そう言ったそばから、あたしの口はあくびを漏らした。

なんだかんだと今日の授業は寝れなくて、頭がずっとボーッとしっぱなしだ。


「あははっ、いいね。帰ってゆっくり休んで」

「ありがとう。古柳くんは部活?」

「うん、これから。そろそろ着替えに行かないと」


そう言ってグランドのある方に視線を向けた。


「そだね。頑張って」

「ありがと。じゃ、また明日!」

「うん、また明日」


古柳くんは大きく手を振りながら、走って去っていった。

あたしは地面に置いていたスクールバッグを肩に下げ、正門へと向かった。


古柳くんはきっと、かなりモテるんだろうな。

なんせ爽やかだし、今だってあんな風にきちっと謝ってくれるし。

あんな人が彼氏だったらきっと周りも羨やむに決まってる。

そんな人があたしの事を好きだなんて……。


あたしはどんよりと曇った空を見上げた。

厚い雲。スッキリとした晴れ渡る空でもなく、優美さを感じる夕暮れでもなく。


そんな空を見上げながら正門へと向かっている途中だった。

門まで向かう途中の裏庭で、聞き覚えのある声があたしの耳に届いた。


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