好きだと思うんですがっ!?

「ありがとう! 本当に嬉しかった。じゃ、あたし部活のミーティング出ないといけないから、先に行くね」


その声は、木田さんだ。

弾むような声で、弾むようにして駆けて行った。


裏庭に星野くんだけを残してーー。



“まだ、付き合ってない”



……そう言っていた。

昨日はそう言っていた。


そう、それはーー“昨日”までの話だ。


でも今の話って……。
もしかして返事、したの……?


思った以上にショックすぎて、息が苦しい。

呼吸が浅いのが、自分でもよく分かる。



どうして?

どうしてこうなってしまったんだろう?

何がいけなかったんだろう?


昨日からずっと考えてた。

どうして星野くんの視線には気づいたものの、古柳くんの視線には気づけなかったのか。

星野くんに対しては、あたしの事が好きだと思うって思えたのに、どうして古柳くんにはそう思えなかったのか。


……考えあぐねいた結果、出た答えはこうだった。

多分きっと、あたしが星野くんの事を、ずっと意識していたんだと思う。


きっかけは分からない。本当になんとなく目が合ったのがきっかけだったのかもしれない。

だけど、それを皮切りにあたしは、星野くんを意識し始めて、そして気づいた時にはーー星野くんを好きになっていたんだ。


自分が思ってるよりも、ずっと早い段階で、自分が思っているよりもずっと。


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