好きだと思うんですがっ!?

ど、どどどどうしよう。

めっちゃ鼻がムズムズしてる。


くしゃみがしたい。くしゃみをして吐き出して、スッキリしたい。


だけど、まだ裏庭には星野くんがいる。なぜなのか、なかなか立ち去らない。

あたしはこの道を通らないと正門へは行けないというのに……。


あたしは眉間にシワを寄せて、さっきとは違った感情から、再び空を仰いだ。


ああ、もうダメだ……。


そう思って、目をぎゅっと瞑った。



「はっ……くしょい!」



盛大にくしゃみを吐き出し、ムズついていた鼻もスッキリ。


さっきまで空を仰いでいたハズなのに、今は地面を向いている。


そんな体制のまま、あたしは神に祈った。

どうか星野くんに気づかれていませんように、と。


枯れた木の陰に隠れるみたいにして立ってたあたしは、ゆっくりと顔を上げて、そっと裏庭を覗き込んだ。


すると、星野くんの姿はもうそこにはなかった。


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