好きだと思うんですがっ!?
「偶然に決まってんじゃん。立ち聞きなんてするわけないし。そもそもそっちがこんなところで話してる方が悪いんじゃないの?」
「あーあー、そーかよ。ここなら人がいないと思って選んだ俺がバカだったよ。浮田が人気ない場所で古柳と密会してるなんて考えも及ばなかった俺がバカだったよ」
なんだ、その言い方。
密会なんて古い言い方して、星野くんってかなりジジくさいんじゃない?
そもそもそれを言うなら星野くんだってそうじゃん。自分の事を棚に上げて、なんであたしばっかり言われなくちゃいけないのよ。
「星野くんって、子供みたい。幼稚園児みたいな言い方するんだね」
「俺は浮田がかんしゃく持ちだって事知らなかったわ」
今にもお互いの首根っこに噛みつきそうなほど、苛立ちを募らせてるあたし達。
すると、星野くんは大きなため息ひとつついた後、あたしに背を向けた。
そんな態度すらあたしの神経を逆なでしてくる。
「どこ行くの?」
まだ話は終わってないんだけど? って、話す内容もないけど。
でも、このまま立ち去られるのは無性に腹が立つ。
「部活。俺は忙しいんだよ、浮田と違って」
ほら、こうやっていちいち神経逆なでてくるし。
「あっ、あたしだって……」
顔だけ振り向いた星野くん。でもあたしが続きを言わないのを見て、フッて笑った。
それは完全にバカにした笑いだった。
どうせあたしはユーレイ部員だ。部活に参加したとしても気まぐれか、ダイエット目的。
でも、だからって星野くんに小馬鹿にされる筋合いなんてない。