好きだと思うんですがっ!?
星野くんの勘違いから、星野くんがあたしを意識するようになって、あたしも無意識に意識し始めていたーー?


勘違いが、勘違いを呼んでーー恋になった。


「浮田」

「はっ、はい!」


頭の中で色んな事が走馬灯のように駆け巡っていた中、星野くんの声に驚いて思わず敬語を使ってしまった。


「なっ、なによ」


敬語を使った事を取り消すかのように、今度は挑むみたいにそう返事を返した。


「無自覚なのは仕方なねーけど、授業中もうキョロキョロすんなよな」


それ、星野くんがあたしに言う?


「星野くんこそキョロキョロしてるじゃん」

「してねーよ」

「してるじゃん!」


あたしと目が合うんだから、星野くんだってしてるのに、なぜ否定するかなぁ?

そう思ったけど、星野くんはあたしの頭の上に顎を乗せた。


「俺は、浮田 真依子を見てたんだよ。浮田みたいに無駄にキョロキョロしてたわけじゃない」


きっぱりそんな事を言う星野くん。どういった顔でそんな事を言ってるのか見てみたいところだけど、あいにくそのお顔はあたしの頭上にある。


「浮気、すんなよ」


その言葉は脳天からズドンと突き刺すみたいに、どこか重みを感じた。


「人聞きが悪いぞ。そんなのするか!」


しないけど、星野くんが言いたいのは、無意識でそう言う事をするなって言っているのだろう事はよく伝わる声色だった。

あたしはニブくないと思っていたけど、その考えは古柳くんに潰されている。


……気をつけよう。



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