少女たちの選ぶ道
人は、どうでもいいことに拘り、人を蔑んだり妬んだりする。
自分を良い生徒に見せたいがために引き立て役を用意したりと自己中心的なことをする人が多い。
これも中学生の特徴であり進んでいく道であり社会に出るまでの勉強と大人は言うのだろうか?
誰も、守ってくれないのに。
変わろうとして、でも変われなくて、結局は変わらないモノを求めていて、外見だけデビューなんてしても中身は変わらないのと同じだ。
偏差値次第の階級で未来が決められるような古い考えを持つ教師はいないと一応信じているけど
仮にイジメが"あった"とか"なかった"とかアンケートを取っても、その前に助けを求めていたのだから、今更聞いても心の中にある闇の声は風のように吹き誰にも届かない。
それに、アンケートなんて無力だから
解決なんてするはずがない。
長谷部先生はそれなりに頑張ってるみたいだけど何も解決してないし優子に平穏は訪れてない。
呼び出したとしても『一緒に遊んでただけです』なんて言われたら物的証拠があるわけじゃないから深く追及も出来ないらしい。
私が携帯で写真や動画を撮ればいい話なんだけど、残念ながら携帯電話を持っていないから証拠をつかめない。
中学生に携帯何て必要ない、早すぎると言われているためパソコンで我慢している。
と言っても家族共用パソコンだけど。
他の誰かが優子を助けるために動くとも思えない。
理由は簡単。
もしかしたら次の標的にされてしまう恐れがあるから。
感情が追いつかなくなると理屈で攻撃してくる奴らなんかの標的なんて嫌でもされたくはないよね。
優子は昔から私の後ろに隠れるような弱い女の子だったけど、いつのまにかそうではなくなった。
私から離れていった。
自分で何とか解決しようとする姿勢は間違っているわけじゃないけど、一つ間違えれば優子の精神を崩壊しかねないんじゃないかと思う。
そんなグルグルとした思いを抱きながら本を読んでるフリって苦痛に近い。
はぁ…
早く二時間目が始まればいいのに。