― BLUE ―

そして補習最終日。

千草と今年最後のマックへ出かけた。

マックの2階からは駅前で待ち合わせをしている様子がよく見える。あたしはぼんやりそれを眺めるのが好きだ。

たとえば12時35分とか微妙な時間に到着した人がいたとする。その人の様子を見ていれば、12時半の待ち合わせなのか1時の待ち合わせなのか、ある程度はわかるものなのだ。


ソワソワしている人。
落ち着かない人。
煙草を吸っている人。
イライラしてる人。


何度も時計を見ている人は、すっぽかされたのかも? 携帯を激しく操作している千草を横目に、今日もそんな様子を飽きずに眺めていた。

約束して待ち合わせ。

やっぱりあれは約束じゃないのかな。
こんなに杉本からの着信を心待ちにしている自分に驚きつつ携帯を睨みつけた。

なんか杉本と会いたい。
どうしよう。
あたしから連絡入れてみる??


「また携帯握ってるし」


あたしの様子を見た千草は笑いながらポテトをつまんだ。


「電話まち?」

「う〜〜…ん、多分」

「へんなの〜。だけどさ、思い立ったが吉日だよ?」


まるであたし心を見透かしたようなことを言う。


「あはは。なんか鋭いかも」

「そうなの? ねえ、ところでさ? キチジツってなに?」

「え、」

「大吉みたいなもん?」


あたしのお腹が痛くなるほど笑わすことを素面で言ってくれた千草。そのままの勢いでロックを外す。そしてLINEを立ち上げた。

会いたいと思うならば、あたしから連絡すればいいんじゃん。

< 86 / 175 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop