― BLUE ―

「あ……」


あ、あれ??
ディスプレイに表示される"着信 シン"の文字に思わずその手を止めた。これもたまたまかな…。なんかここまでくれば、かなりの信憑性が出て来るかも。


「———もしもし!」

『…おぉ!? なんか出るの早すぎ』


おそらく2コールも鳴っていなかったように思う。


『補習は?』

「あ、うん。もう今日で終わり」

『そりゃお疲れさん』

「どーも」


携帯を持つ手が、じっとり汗ばんでいるのがわかる。そして耳元で聞こえる杉本の声が、なんだかとても心地よく響いた。


『あ、そうそう大晦日の夜ひま?』

「大晦日?」

『そう』


毎年あたしの年末は紅白を見ながら、まったり年越しそばを食べつつ、だらだらと家族と一緒に年を越している。

だけどっ


「ひまだけど」

『実はさ、家庭教師してる子が、なんかしんないけど辻に会いたいっていってるんだよね』


え。


「は?」

『……だろ』

「あのよく——、意味わかんないんだけど?」

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