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すると杉本が電話口で詳しく説明してくれた。
なんでもその子は夏祭りのときのように“受験生でも息抜きが必要でしょ?”と言って来たらしい。
そして“カウントダウンに連れて行って欲しい”と。それを引き受けた杉本。そこまでは理解できる。
「うん、それで?」
『どうしてなのか俺もわからないんだけどー"カウントダウンは夏祭りで会った、あの女の人も連れてきて欲しい"ってさ』
「あたしのことなの?」
『そう』
「なんであたしってわかったの?」
だって、あのときは千草や美耶もいたし。
目の前にいる千草はあたしを見たあと、ふたたび携帯を操作しはじめる。なんとなく美耶や千草の名前は出さなかった。なんかずるいなあたし。
杉本からの電話だと思われたくなかったのかも。それに千草は杉本のことが好きだといっていた。
『イヤなら断って。全然構わないから』
「うーん…」
理由は会えばわかる?
杉本には会えるんだし。
「べつに——…構わないけど」
『おっと?』
「どうせ暇だし」
そこまで暇でもないけど。
『あはは。けど、助かるよ』
電話前のテンションからはガクンっと下がってしまったけれど、これが初めて家の外での年越しになる。
杉本と会えることも嬉しいけど、それだけで結構わくわくしていていたり。