― BLUE ―
*******
「最近は便利になったわね〜」
いよいよ大晦日。
「昔はお正月になるとね? どの店も閉まっていたから、もっとたくさん色々と買い込んでいたのよ」
「ふーん」
母が言うこの台詞を、あたしは毎年のように聞いていると思う。というか恒例行事。
「あら、どうしたの? 今日はなんか気合入ってるわね?」
「そうでもないけど」
じつは今日のあたし。杉本と会うのに(おまけもいるけど)お気に入りの服なんか着ちゃっている。
そこまでするつもりはなかったけれど、髪の毛も久しぶりに巻いてみた。
気がついたら鼻歌まで歌っている始末である。なんか相当浮かれている。
「いってきまーす!」
待ち合わせは駅前だ。
あたしがいつもマックの2階から眺めていた場所。そこで初めて杉本と待ち合わせをすることになっている。
だけど気持ちが急いたせいもあるのか、約束の時間よりかなり早く着いてしまう。
もちろん杉本の姿はまだそこにはない。携帯の時計を確認した後、周囲を見渡した。