御曹司と偽装結婚はじめます!
彼がそう言いながら子猫の顔をのぞきこむと、私との距離が自ずと縮まり、ドキドキしてしまう。


「ここに寝かせよう」


彼は私から子猫を受け取り寝室に連れていくと、その片隅にブランケットを敷いて子猫をそっと下ろした。

子猫は一旦目を開きかけたものの、余程疲れているのか再び目を閉じる。


「ここなら、なにかあったらすぐに気づける」


十畳以上は軽くあるかと思われる寝室の真ん中に、クイーンサイズくらいの大きなベッドが置かれている。


「すみません、よろしくお願いします」


私はソファでも借りて……と思っていると、彼が首を振る。


「雨宮さんがここで寝るんだ。俺は昨日の夜からさっきまでずっと働いていてぐっすり寝ちまいそうだから、コイツの異変に気づかないかもしれない」

「そんなことできません。私はソファをお借りします。この子も連れていきますから」
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