暁天の星


『菫、私らはお前の味方だ。それは一生変わんないよ。だけど菫が白旗チラつかせたら戦えねえの。』




晃節が炸裂してるな…。


相手は5歳の菫。



もちろん意味なんて分かってないだろう。




けど晃の言うことが俺たちの正義。


もうそれは本能みたいなもんで。




「すぅ分かんないけど頑張る…。」

『頑張るなんて漠然としてんだよ。労力使うだけだろ?二度寝でもしてろ。』

「にどね?」

『なんも考えなくていいってことだよ。』




それを聞いてホッとしたような力の抜け方をした。


菫の前に立ちはだかるものは、すげえデカいものなのかもしれない。




『ま、今はとりあえず寝とけ。どうせ晴都が学校休むんだろ。』



バレてたか。




「うん、早く帰ってきてね。」



菫はそれだけ言うと、俺に携帯を渡してもたれた。



うんって…。


肯定してるじゃん…。




『おい、晴都。』

「なに?」

『昼飯は?』

「里香が用意してくれた。」

『ならいい。じゃあな。』




ブツッと切れた電話からはもう何の反応もない。


嵐のようなやつだ。




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