暁天の星
「マキちゃん?」
案の定、晃も首をかしげる。
「虐められたのか?」
思わず聞いてしまった俺に、菫の首の動きは肯定を示す。
晃がフーッと長い息を吐いた。
「んで?お前はどうすんの?」
涙が溜まった菫の顔にハテナマークが浮かんでるのが分かる。
「イジメられて泣いて休んでたって解決なんかしねえだろ?菫が休んだらそれこそ向こうの思うツボだ。そんなクソはぶっ殺してやれ。」
相変わらず激しい。
「おい、殺しちゃダメだろ。」
「冗談だ。」
「ならいいけど。」
「菫はそいつに傷つけられた。それは確かだ。だからってメソメソしてんじゃねえ。泣いてる女なんて流行んねえぞ。」
それを聞いて急にゴシゴシ腕で目を擦った菫は、ガバッと顔を上げてニコッと笑った。
目の周りが赤くなっていた。
健気だな…。
「やられたらやり返せとは言わねえけど、菫は負けて帰ってくるような女じゃねえよ。」
「それ、やり返せって言ってるように聞こえる。」
「やられっぱなしは性に合わねえの。」
晃はそうだろうけど…。
俺は晃を無視して菫に言った。