プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔

◇◇◇

「日菜ちゃん、やっと決まったわよ」


清美おばさんがなにやら嬉しそうに言ったのは、四人が揃ったいつもの夕食時のことだった。

いったいなにが決まったというのか。
隣に座るお父さんは「ねえさん、それはまた後でもいいじゃないか」とたしなめる。

そうされると余計に気になる。


「なにいってるのよ、幸一(こういち)。時は金なりと言うでしょう? 決まったことは即実行に移さないと、どんどん遅れを取るの」


お父さんに引き留められようが、我が道を進むのが清美おばさんだ。
そして言い負かすのも常。
お父さんは私を見ると、両肩をすくめてみせた。


「日菜ちゃんのお相手が決まったの」

「……え?」


箸を持ったまま、手が止まる。

おばさんは喜々として雪さんを呼び寄せた。

静かでいて早い身のこなし。
あっと思う間もなく、雪さんは私の元へとやってきた。
いつもながら、六十五歳とは思えない動きだ。

見た目とのギャップに呑気に驚く。

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