プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔
彼女は手にしていた白い封筒を私にそっと差し出した。
おばさんを見ると、穏やかにゆったりと頷く。
受け取れということらしい。
中身の予想はついている。
こういう場合、中には相手の写真が入っているはずだ。
いよいよきたか……。
気持ちが一気に沈み込む。
いつかくるのはわかっていた。
覚悟もしていた。
でも、心に変化が訪れた今、素直に受け入れられない自分がいた。
「日菜ちゃん、早く見てみて」
清美おばさんに急かされて、封筒から写真を取り出す。
「正式なお見合い写真じゃないんだけどね。どうせ結婚するのは決まってるんだし、堅苦しい表情のものよりいいかと思って」
中から出て来たのは仰々しい白い背表紙のものではなく、普通のスナップ写真だった。
男の人がくつろいだ感じでソファに座っている。
目線は別のほうを向いていた。
ツーブロックの髪はワックスかなにかで無造作に流している。
きりっとした清潔感のある男性だ。
「【ミシェルブルー】の御曹司よ。歳は日菜ちゃんより七つ上。ちょっと離れてるかと思うけど、素敵な息子さんだしいいんじゃないかしら」