プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔

それと同時に部屋が明かるさを取り戻す。
祐希が照明を点けたのだ。

――どうして?
鼓動が嫌な音を立てる。

ベッドサイドで小さくなっていると、祐希が顔を覗かせた。


「出てきてください、日菜子さん」


――元に戻ってる。
さん付けも、敬語も。

その落差に頭が追いつかない。

大きく動揺しながら祐希を見上げると、彼が手を差し伸べてきた。


……終わり、なの?


手を取るのを渋っていると、祐希は半ば強引に私の腕を掴んで立ち上がらせた。
彼は私の洋服の乱れを直してから背を向けた。


「……祐希?」

「こんなこと、やめましょう」

「え、どうして?」

「僕が教えるなんておかしな話です。僕もどうかしていました」


なにを今さら。
祐希は了承してくれたじゃない。

< 132 / 260 >

この作品をシェア

pagetop