プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔

「結婚をやめるなんて言わないから! 祐希を困らせることはしない!」


どうしても続けてほしかった。
私の想いをほんのひとときだけでも遂げさせてほしかった。

祐希に拒まれたら引き下がろう。
そう思っていたくせに、土壇場になって天秤が大きく揺れる。


「……もう、充分困らせていますよ」


祐希が放ったひと言は、私の胸にグサッと突き刺さった。

完全に拒絶されたのだ。
胸が掻き毟られたように痛かった。

終わったのだ。
私の夢の時間は――。


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