プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔
「私はようやくおふたりが……とウキウキしていたのですが……」
どうして雪さんがウキウキするのか。
「もしかして、私が邪魔を?」
確かに違うとは言い切れない。
あのとき雪さんが来なければ、私は想いを遂げられたのかも。
でも、それは結論の出ない“たられば”だ。
「そんなことない。祐希はそれでよかったみたいだから」
雪さんが立ち去る寸前、『助かりました』と祐希は言っていた。
つまり、そんなつもりはさらさらないのに、お世話になっている牧瀬家の娘だからという理由で強く断れなかっただけのことなのだ。
「それにしましても、日菜子様の大胆な行動には驚かされました。これまでの日菜子様では考えられないことだったかと。私、未だにその違いにはドキドキしております」
「……そうだよね」
自分でもそう思う。
よくぞ祐希に『キスと、その先も』なんてお願いができたものだ。
思い出しただけで背筋がゾッとしてしまう。
「そんな日菜子様も素敵ですけどね」