プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔
なにしろ、祐希に啖呵だって切ってしまったのだ。
「なんとかコーヒー豆を扱っている店にあたってみる。だから、もしも集められたら、そのローストを雪さんにお願いできないかな。ピンクブルボンはコツがいるんでしょう? ぜひ雪さんが挽いたコーヒーを振る舞いたいの」
電話の向こうで雪さんが押し黙る。
通話が切れたんじゃないかと思うほど静かだった。
『五百人分となると、約六キロですね』
砂糖の袋が六つ分だと思うと、それほど多くないと思ってしまう私は甘いのか。
『集まるのであれば、やってみましょう』
「本当に!? ありがとう! 雪さん!」
そうと決まれば、あとはコーヒー豆を集めるだけ。
オープンは二日後だ。
急ごう。
ロッカールームを勢いよく飛び出した。