プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔
◇◇◇
「ただいま……」
心身ともに疲れ果てて帰宅したのは、午後十時もとうに回った時間だった。
玄関に迎えに出てくれた雪さんは、「あらあらまぁまぁ」と言ってバッグとコーヒー豆の入った袋を私から受け取ってくれた。
「……雪さん、ダメだった」
声にも力が入らない。
玄関から上がったところでへたり込む。
結局、あのあと回った店はどこも似たり寄ったり。
ピンクブルボンがあったとしても数百グラム程度。
全然話にならなかった。
「日菜子様、ささ、あちらへ参りましょう」
雪さんは空いている片手で私の腕を取り、なんとか立ち上がらせた。
華奢な雪さんに引っ張られるようにしてリビングのソファへと身体を投げ出す。
このままお尻に根っこが生えてしまいそうだ。
もう、ここから動きたくない。
「ピンクブルボンの集まり具合はいかがでございましたか?」
「……それだけ」