プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔

以前来たときとはディスプレイされている洋服や什器も変更になっていて、さらに洗練された印象だ。

トルソーを前にして涼香さんと真剣な顔で話す祐希を見つけた。
様子を窺いながら声をかけようか迷っていると、先に涼香さんのほうが私に気づいた。


「お疲れさまです」


急いで頭を下げて挨拶をすると、涼香さんも「お疲れさま」と返してくれた。

私が来たことを目で祐希に合図をする。
そんな仕草もまた親密さがうかがえて、胸がチクリと痛む。

祐希はそこで初めてこちらを見た。
もう一度私が頭を下げると、涼香さんに「ちょっと悪い」と告げてやって来た。


「その荷物はどうしたんですか」


たくさんの袋を肩から提げている私を見て、さすがに驚いたようだ。


「ピンクブルボンなんですが、五百人分の用意ができました」

「え?」


信じられないといった顔だった。


「それでこれは、それに必要なものです。ポットだとかフィルターだとか」


言いながら袋の中身を祐希に見せる。

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