プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔

視界がぐるぐる回るような感覚は、目を閉じても同じだった。

……気持ち悪い。

休憩しているスタッフの話し声を聞き流しながら、テーブルに置いた腕にひたすら頭をのせていると、首筋に冷たいものが当てられた。
肩を震わせて身体を起こす。

するとそれは、祐希の仕業だった。
目の前にペットボトルのお茶を置く。
これを私の首に当てたのか。


「具合はどうですか?」


心配して来てくれたみたいだ。


「……大丈夫です。すみません、ご迷惑をおかけして」

「雪さんがコーヒーを淹れていたものだから驚きましたよ」


“雪さん”のところだけ声のトーンを落として、祐希が言った。


「ほんと、あなたときたら最後までハラハラさせますね」

「で、でも、雪さんは――」


思わず声のトーンを上げると、祐希は人差し指を立ててシーッという仕草をした。

すぐ近くで休憩しているスタッフを肩越しに確認する。

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