プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔
私も盗み見るようにしてみたけれど、こちらのことはまったく気にもしていないようだった。
それには、ひとまずホッとする。
雪さんは私が呼んだわけじゃないと言いたかった。
けれど考えてみれば、彼女は私を心配して駆けつけてくれたのだから、そこで私が知らん顔をするのは失礼だ。
事実、こうして助けられている。
「もうずいぶんと顔色が良くなりましたね」
「そうかな……?」
言われてみれば、脂汗は引いたし頭がクラクラする感じもない。
回復したみたいだ。
それじゃ早速、お店に戻ろう。
立ち上がろうとしたときだった。
ドアが開いて、そこから涼香さんが入って来た。
私を見るなり、「どうですか? 大丈夫?」と心配そうにしながら近づく。
「もう平気です。ちょっとクラッとしただけですので。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」
「ううん、それはいいんだけど。なんともなくてよかった。きっと祐希にこき使われたんでしょう。ほんっと祐希ってば人使いが荒いから」
「おい、なんの言いがかりだ」
冗談まじりの涼香さんの言葉に祐希がつっかかった。