プライベートレッスン 〜 同居人の甘い素顔
「そうですよ。気安く触れるもなにも、牧瀬さんの了承も得ているんですから」
ね? とばかりに私に同意を求めた。
肩を抱くことには了承していないけれど。
ここは意味不明なことを言う祐希に嫌悪感を示すべく、軽く睨んだ。
「ほらね?」
そんな様子を見て味方を得た男の人は、ちょっと挑発的だった。
「ともかく、牧瀬さんは体調も良くありませんから、僕が送って行きます」
「こう言ってるけど、どうする? 牧瀬さん」
私に選べと言っているらしい。
「どうもこうも、帰りますよ、牧瀬さん」
手を伸ばした祐希の手を思わず避ける。
そこで祐希の表情が一変するのがわかった。
「……日菜子さん、いい加減にしてください」
「それは祐希のほうでしょ?」
ふたり揃っていつもの呼び方になってしまった。